NOIKEのデザイナーは何を考えているんだろう・・・。


by デザインフジワラ
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

SEITEN その2

今日はSEITENのデザインについてお話しします。

SEITENのデザインをするにあたって
まず考えたのは、『デザインが主張しない事』。
デザイナーがよく言うデザインしないデザインというやつです。
b0177760_0441812.jpg

SEITENはデザインのカッコよさで買われるロッドではありません。

何となくカッコいいから買ってみて自分には合わなかったり、
デザインに飽きたりして中古屋さんに売られてしまうロッドにはしたくなかった。
折れるまでずっと使い続けてもらえる様なデザインにしたかったんです。

前回お話ししたように、
SEITENは比較的高めの年齢層を意識して作っているので
いかにもデザインしましたっていうようなものは
受け入れられにくいと思いました。

それよりは、最初はちょっと物足りないくらいで
使っていくうちにジワジワと気に入ってくるような
デザインを心がけました。

この辺のさじ加減はけっこう難しいです。
b0177760_0434139.jpg

デザイナーってプラスのデザインをするのは
手間はかかるんですけど割と簡単なんです。

どういう事かというと、
例えば物足りないデザインの色数を増やしてみたり、
立体的にしたり、テクスチャーをいれたりといった、
デザイン要素をプラスしていってまとめていくようなデザイン。

私たちがよく言う『足し算のデザイン』です。

それとは逆に極力要素を減らして
デザインを成立させる『引き算のデザイン』は
ちょっとのバランスが全体に大きく影響するので難しいです。

だけど足し算のデザインができないデザイナーに
引き算のデザインはできないんです。



私もデザイナーになりたての頃は
先輩デザイナーに嫌という程
足し算のデザインを叩き込まれました。

毎晩徹夜で何十案、何百案と
ひたすら足し算のデザインの
バリエーションを作るんです。

そういう訓練を繰り返していくうちに
どの部分を強調すればいいのか、
どの部分を引けば完成度が上がるのかっていう
デザインのキモが自然にわかってくるんです。

その段階にきて初めて本当の意味での
引き算のデザインができる様になるんです。

何でもかんでもシンプルにするのとはワケが違います。



そんな感じでSEITENはシンプルで主張し過ぎないという
デザインコンセプトで制作したのですが、
あまり研ぎすまされた緊張感のあるデザインにし過ぎると
NOIKEの商品としてふさわしくないものに
なってしまうんですね。

親しみやすくなるような、ちょっとしたユルさというか
デザインの隙みたいなものがないと駄目なんです。

それはお客さんが意識してわかるようなものではなく、
何となく肌で感じてもらうような部分です。

デザインというよりはアートディレクションの領域ですね。

私がデザインするNOIKEの全ての商品の
根底に流れている『NOIKEのノリ』の部分です。

私のデザインのテイストとかの表面的な部分ではなく
NOIKEというメーカーの方向性というかソウルの部分です。

次回はその部分のお話をしたいと思います。



今回のお話はデザインに携わる人からすれば
当たり前の話なんですが、一般的にはちょっとわかりにくい
専門的な内容だったかもしれません。
どこまで理解していただけるかわかりませんが、
NOIKEのデザイナーは何か色々考えとるんやな〜と
思っていただければありがたいです。

ではまた。
[PR]
by waterlettuce | 2009-06-17 01:51 | NOIKEの仕事