NOIKEのデザイナーは何を考えているんだろう・・・。


by デザインフジワラ
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カテゴリ:NOIKEの仕事( 543 )

ツノあり・ツノなし

昨日のブログのオマケ、わかりましたか?
ブログで見せるよりも実物を見てもらいたかったので、
あえて写真はボカしました。

ちなみにkemkem、ツノありkemkem、WILD kemkemで
微妙に表記が違います。 念を押しているというか・・・。



今日は「ツノありkemkem」の話です。

といっても「ツノあり」の表記が入っただけなので
デザインについてお話しする事は特にないです。

b0177760_1175147.jpg

この商品に関しては、
「ツノあり」というネーミングにした所がミソですね。

オリジナルのkemkemにガードが一本付いただけの商品なんで
「ガード付きkemkem」でもいいんですが、「ガード付き」って
機能を説明してるだけの言葉なので、広がりが無いんですよね。

「ツノあり」って言うことで、
カブトムシのオスとメスみたいな感じで
ちょっと親しみが湧くかなぁと思いました。

ケムケムハウスに入れる時にも
ツノありとツノなしを分けてみたりとか。

何となく子供の頃の昆虫採集みたいな感じに
思ってもらえればと。

昨日ブログで書いた
駄菓子屋のイメージに繋がってるんですね。

b0177760_120046.jpg

釣りしてる時の会話でも
「どっちのkemkemで釣ったん?」って聞かれて
「ガード付き」って答えるよりも、
「ツノあり!」って答えた方が、何かちょっと会話が弾みません? ・・・私だけ?

そういうちょっとした事の積み重ねで
商品のキャラクターが出来上がっていくと思います。

どうでもいいことって言えば
どうでもいいことなんですけど、
NOIKEはそんなとこにもちょっとこだわります。

今日はそんな他愛のない話でした。



今日から三連休ですね。
皆さんいい釣りをしてください。
私も一日ぐらいは釣りしようと思ってます。

ではまた。
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by waterlettuce | 2009-07-18 01:56 | NOIKEの仕事

kemkemのロゴ その4

今日もkemkemの話をしていきます。
いよいよロゴデザインの話です。

これまではデザイン作業に入る前の話をしてきました。
それを踏まえてデザインしていくワケなんですが、
幅広い年齢層に受け入れてもらいたいルアーなので
あまり偏った表現は避けて、誰が見てもわかりやすい
ものにすることを心掛けました。

「スモラバ=kemkem」と覚えてもらえる様な
スモラバのアイコンになるロゴになればいいなぁと。

b0177760_245370.jpg

これがkemkemのロゴです。
スモラバの形を「kemkem」という文字で表現ました。

kemkemのような形に特徴がある商品の場合は
単に商品名をロゴ化するよりも、
商品の形をうまくロゴに取り入れることで、
印象に残りやすいロゴになると思います。

ケムケムカットと呼ばれるフロントラバーが特徴なので
それを強調するような感じで。

中層をフワフワ泳いでいる見え方にする為に
立体感のあるロゴを少し下から見上げたアングルにしています。
バスがkemkemにバイトする瞬間の目線にしたかったんです。



パッケージや印刷物などには上のロゴを使いますが、
ロゴの扱いが小さくなってしまったり、グラデーションが
キレイに再現されにくい時には、下のような簡略化したロゴを使います。

キャップやTシャツはこっちのロゴですね。
媒体や表現のテイストで使い分けます。

b0177760_411331.jpg



背景の色は、明るくて元気なイメージにしたかった事と
店頭での見え方を考えて彩度の高いイエローにしました。

ロゴの紺色はもう少し鮮やかな紺色を使うのが定番なのですが、
駄菓子のちょっとレトロなニュアンスを出す為に
あえて少しくすんだ紺色を使っています。

店頭に並ぶと、どことなく懐かしい駄菓子屋の感じがしませんか?

b0177760_2504668.jpg




パッケージ以外にも、こんなものを作ってます。
ロゴマニュアルというものです。

ロゴマークというのは企業にとっては財産なので、
色んな所で使われた時でも印象が変わらないようにする為に
重要なロゴはこのようにマニュアルを作って管理するんです。

kemkemのロゴはNOIKEにとって
とても大切なロゴですから。


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さらに、してはいけない使用例も作って
間違った使われ方をしないような配慮をしています。
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いかがでしたか?
小さなパッケージですが、
結構色んな事を考えて、細かな作業をしています。

未来のバス釣りを担う子供達が、
kemkemをきっかけに釣りの楽しさを
わかってくれたらいいなぁと思いながら作りました。

気に入ってもらえると嬉しいです。



以上でオリジナルkemkemのロゴの話は終わりです。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

前回お話しした『駄菓子とフライ』のフライの部分は
また近いうちにお話しする事にしますね。





オマケです。
知っている人もいるかと思うんですが
kemkemの台紙には私のちょっとした遊びを入れています。
裏面の注釈をよく見て下さい。 わかるかなぁ?

ではまた。
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by waterlettuce | 2009-07-17 04:30 | NOIKEの仕事

kemkemのロゴ その3

日曜日に私の所属するクラブチームの
大会があったんですが・・・・。

・・・・・惨敗しました。

テスターの古川君も同じチームのメンバーなんですが
彼はきっちり釣って優勝してました。(ぐやじい!)

もっと釣りに行く回数を増やしたい!
だけど仕事も進めなアカン!

WaterLettuceの秋冬、ホームページの更新、
新ブランドの準備、その他諸々・・・・・。
やる事いっぱいで嬉しい悲鳴なんですが、
釣りに行かんと釣りは上達しないですからねぇ。
デザイナーと釣り人の狭間で揺れています。




というワケで今日もkemkemの話の続きです。

今日のテーマは『駄菓子とフライ』です。 なんのこっちゃ。



竹内プロと話していくうちに
私の中でなんとなくkemkemのイメージができてきました。
それが『駄菓子とフライ』です。

ワケわからないですよね・・・。説明します。

30歳以上の人なら多分わかると思うんですが、
私達が子供の頃は近所に駄菓子屋があって
放課後子供達が集まるんです。

マルカワのフーセンガムとかチョコバット、よう食べたなぁ。

駄菓子屋は子供が夢中になれる場所でした。

kemkemのヘビーユーザーは30歳以上の人が殆どなんですが、
もっと子供にも使ってもらって、バス釣りの楽しさをわかって欲しい
という事だったので、子供にも理解しやすくて大人にもウケるもの・・・。

それで私が考えたのが駄菓子屋のイメージでした。

kemkemが店頭でたくさん並んでる感じは
駄菓子屋に並んでたくじ引きのオモチャみたいな
感じがするんじゃないかなぁと。

駄菓子風のデザインにするということではなく、
デザインのエッセンスとして
駄菓子のニュアンスを取り入れようと思いました。




もう一つ、kemkemの世界感として
取り入れたかったのがフライです。
フライフィッシングの『フライ』ですね。
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kemkemって何となくフライフィッシングに近いかなぁと思ったんです。

ルアーの形もそうなんですが、
カラーやトレーラーの選び方が釣果に大きく影響する所や
シンプルなんだけど極めれば極めるほど奥が深い所も
似ているなぁと思いました。

フライは高尚なイメージがあって、
おおらかなアメリカのバスフィッシングのイメージとは
対極にあるかもしれませんが、
日本人は元来、フライの様なミニマムな世界感って
好きだと思うんですね。

個人的な好き嫌いはあるにせよ
一般的に日本人は大味なものよりも、
コンパクトなんだけど作り込まれていて
奥が深いものを好む傾向があります。
盆栽なんかそうですよね。



『駄菓子とフライ』の意味が分かってもらえたでしょうか?


kemkemは初心者や子供にも取っ付きやすい
駄菓子屋のような窓口の広さを持ちつつも、
フライフィッシングの様な上級者が満足できる
奥の深い世界感を持った商品にしていきたいと考えました。

『入り口は駄菓子屋っぽいけど、中に入るとウマい料理屋だった』
そんなイメージです。

以上の様なことを考えて、
ロゴやパッケージのデザインに着手しました。


次回はやっとこさ実際のデザインの話をします。

ではまた。
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by waterlettuce | 2009-07-14 02:25 | NOIKEの仕事

kemkemのロゴ その2

kemkemの話の続きです。

今回はデザインの話というよりは、
それに至る前の背景の話です。
でもそれがスゴく重要なんです。

商品ができるまでのストーリーを理解しないと
デザインはやりにくいです。
逆にストーリーがしっかりしていると
自ずとデザインの方向性も見えてくるんです。

では、書いていきますね。



当時竹内プロと良く話していたのが
初心者にも釣り易いルアーが少ないという事でした。

たくさん釣りに行って、たくさん釣る事が上達の一番の近道なのに、
今のルアーって難しくなり過ぎているかもしれません。
プレッシャーとかで釣れにくいとか色々状況はあるんですけど
ルアーの方で釣りをややこしくしてしまっている部分もあると思うんです。

例えば、初心者の人が話題の新作ルアーを買って
一日釣りをしてボウズだったら、
バス釣りがちょっと嫌になると思います。

ましてやそれが子供だった場合
せっかくお小遣いを貯めて買ったルアーを
ロストしてばっかりで一匹も釣れなかったら
もうバス釣りをやめてしまうかもしれません。
最近はルアーも高いしね。

初心者が使っても良く釣れて、
キモがわかっている上級者が使うと更に鬼のように釣れる!
そんなルアーがいいルアーだということでした。

kemkemは結構それに近いルアーだと思うんです。

竹内プロは子供にも使って欲しいので、
販売価格は可能な限り抑えて
少しでも買い易い価格にしたいとのことでした。
だけどルアーのクオリティは落とせない。
パッケージにかかるコスト等を
最小限に抑えていかなければいけません。

そうやって竹内プロと何度もやり取りをしていくうちに
私の中でイメージが出来上がりつつありました・・・。


続きは次回です。

ではまた。
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by waterlettuce | 2009-07-11 01:44 | NOIKEの仕事

kemkemのロゴ その1

長らくお待たせしていた『ワイルドケムケム』が
間もなく発売になります。

丁度いい機会なので、
今日は『ワイルドケムケム』のパッケージの元になっている
オリジナルの『kemkem』のパッケージのお話をしたいと思います。
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NOIKEと言えばkemkem、kemkemと言えばNOIKEというぐらい
kemkemはNOIKEを代表するルアーです。

実は私が最初に手掛けたNOIKEの仕事がkemkemのロゴです。
社名のNOIKEのロゴよりも何故かkemkemのロゴの方が
先に作ってたりします。



このルアーはもともと竹内プロが
自分で巻いてショップで売っていたものです。

良く釣れると評判で、店頭に並んでもすぐ売り切れてました。

欲しい人みんなに行き渡らない状況で
竹内プロ一人で巻くには限界があるので、
それならばという事で全国展開で販売する事になりました。

私は当時、竹内プロのショップの常連の一人だったんですが、
せっかく全国で売るのなら協力させて欲しいと願い出て
ラフ案をいくつか作って見せたんです。

それで気に入ってもらえたので、
その中の1案をベースにして修正を重ねて
今のカタチになりました。

私とNOIKEが繋がった、記念すべき最初の仕事です。



長くなりそうなんで次回に続きます。

ではまた。
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by waterlettuce | 2009-07-10 04:43 | NOIKEの仕事

SEITEN その5

SEITENのデザインのお話も今日で最終回です。

今日はトーナメントスペックならではの
デザインの部分についてお話しします。




殆どのロッドはロゴやスペックが
構えた時に上を向く様にプリントされているのですが、
SEITENはあえて両サイドにプリントしてあります。
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ロッドを構えた時はただの真っ黒な棒に見えます。
これはNOIKEプロスタッフからの要望でした。

極限の集中力で試合をしている時に
余計なモノが視界に入るのを避けるという考えです。

ハイエンドモデルのロッド特有の
所有感とか高揚感ってトーナメンターには必要ないんです。
彼らはデザインがカッコいいから何か釣れそう
っていうレベルの話じゃないですからね。
それよりも釣りに集中できる
デザインにして欲しいという事でした。




そしてブランクスのコーティングも必要最低限にとどめ、
無垢のブランクス部分を多く取るようにしています。
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これは軽量化の為というよりも、ブランクス本来の曲がりを
できる限り妨げないようにすることが狙いです。

特にスピニングモデルでは、塗装面が一層増えるだけで
ブランクスの曲がりに与える影響は大きいそうです。
これもプロスタッフからの意見をフィードバックした部分です。




さらに竿袋ですが、
SEITENはその価格に見合わない程の
チープな材質の竿袋を使用しています。
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「なんでやねんっ」って思わず
ツッコんでしまうくらいのチープさです。

本来なら店頭での印象も考えて
ロッドの価格に見合った竿袋にしたい所ですが、
これにはNOIKEスタッフなりの考えがあるんです。

SEITENは魚を釣る事に関係の無いコストは極力抑え、
その部分のコストをブランクスやガイド等の
魚を釣る事に直接関係してくる部分にまわしたい。

デザイナーとしては品質の良さをわかってもらい易い様に
竿袋にもコストを掛けたいのところなのですが、
そこは私も一人の釣り人として、
NOIKEスタッフの気持ちは良くわかるので
要望を素直に受け入れました。

若干心残りもあったんですが、今はいい判断だったと思ってます。

竿袋って購入後は殆ど使わないですからね。




以上、長々と語ってきましたが
私はこんなことを考えながらSEITENをデザインしました。

ロッドを開発した人の想いは
過去に多く語られてきたと思いますが、
その開発者の想いを受けてデザインしたデザイナーの考えは
あまり語られる事は無かったと思います。

このブログを見て、一人でも多くの方が
SEITENを手にしていただければ嬉しいです。

そして魚を釣って、
てるてる坊主の裏に隠された、
実はストイックな本当の性能を実感して欲しいです。

魚のサイズが大きくなる程、
『なるほど!』と実感する部分が多いと思いますよ。

ではまた。
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by waterlettuce | 2009-06-23 01:32 | NOIKEの仕事

SEITEN その4

今まで3回に渡ってSEITENの
デザインに関してお話ししてきました。

ここまでの話でSEITENというロッドは
たまの休日にのんびりと釣りを楽しむロッドという
イメージを持っている人もいるかもしれません。

今日はそんなイメージを180度覆すような
SEITENの素顔についてお話しします。



NOIKEは比較的幅広い年齢層の人に
色んなフィールドで使いやすく、
価格的にも買いやすい商品を提供しています。

そんなNOIKE商品の中でもSEITENだけは
他社のハイエンドモデルに近い価格設定で
NOIKE商品の中で異質な存在です。

それは何故か?

実はSEITENは、
そのピースフルなロゴのイメージとは裏腹に、
バリバリのトーナメントスペックなロッドなんです!

トーナメンターがトーナメントで勝つ為に作ってます。

じゃあ何故トーナメントモデルの様なデザインにしないのか?

それは以前にお話しした年齢層の高い人をイメージして
デザインしたというのが一つの理由なのですが、
実はデザイナーにはもうひとつ別の狙いがあります。

予定調和な感じにしないというお話を前回しましたが、
まさにそういうことなんです。



例えば、
見た目が強そうな人がいて、自分自身も強さをアピールしている。
周りの人もあの人は強いと噂していて、実際闘ってみると強い。

一方で、
全然強くなさそうな、面白おかしい人がいるとします。
なのにいざ闘ってみると見た目とは裏腹に強い。

皆さんはどちらの人物に魅かれますか?

予定調和で強そうな人が強いより、
強そうに見えない人が実は強い方が面白くないですか?
その方がドラマがある。

SEITENが選んだのは後者の方です。

ロッドの性能に関して
NOIKEとしてはかなり自信があるのですが
あまりそれを声高にアピールしたくなかったんです。
それは実際に使ったユーザーが実感してくれたらいい。

SEITENがイメージしている年齢層の高いユーザーは
目の肥えた人達が多いと思ったので、
あえてこういう表現にしても
わかってもらえるんじゃないかと思いました。

スゴそうに見えて実は見かけ倒しな商品は
カッコ悪いですしね。

この時代になんでそんな方法でロッドを出すのか?
でもそれがNOIKEなんです。


NOIKEにはTOP50の竹内プロ、マスターズのともいちプロ、
そして去年京都チャプターで年間1位を取ったテスターの古川君がいます。

私の仕事はあくまでロッドの見た目のデザインで、
ブランクスやガイド等の部分は
彼らNOIKEプロスタッフの仕事です。

彼らがこだわり抜いて作り上げたロッドなので品質は確かです。
それは私も使ってみて実感しました。
特に竹内プロのタックルに関するコダワリは
ちょっと尋常じゃないです。

トーナメントの世界では趣味の釣りと違って
妥協は許されないですからね。

彼らが自信を持ってトーナメントで
使い続けることができるロッド、
それがSEITENの本当の姿です。

プロが使いやすいロッドは
一般の釣り人も使いやすいというのは
今や常識ですしね。

てるてる坊主は仮の姿。
その裏には別の素顔があるんです。
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長くなったSEITENのお話も次回が最終回。
トーナメントスペックならではのデザインの部分についてお話しします。

ではまた。
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by waterlettuce | 2009-06-19 02:55 | NOIKEの仕事

SEITEN その3

今日はSEITENのデザインの中の
『NOIKEのノリ』についてお話しします。


私がNOIKEのデザインをする時に注意することは
よくある予定調和な感じにしないということ。

あえてちょっとハズした表現を心掛けています。

SEITENのロゴの場合は・・・
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このてるてる坊主です♪


『晴天』なのでてるてる坊主。わかりやすいですよね。

元々はこのてるてる坊主、
ブランクスの目立たない部分にシレっと入れ込んで
気付いた人だけにちょっと笑ってもらえるような
デザインの遊びの部分だったのですが、
NOIKEスタッフの要望でロゴに組み込むことになりました。
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グリップエンドはこんな感じです。
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脇役の予定がいきなり主役に抜擢されたので、
あまりユルユルな表現にならない様に調整してます。

てるてる坊主の印象が強すぎると
SEITENという名前の印象が弱くなって
覚えてもらいにくくなるので、
その辺のバランスをうまく取らないといけません。



アラフォー世代のNOIKEスタッフは
2枚目路線のデザインって正直ちょっとしんどいんです。

自分達の釣りの価値観とか、
将来のバス釣りってこんな感じにしていきたいなぁ
というNOIKEの想いをカタチにすると
こういう表現になるんですね。

これが『NOIKEのノリ』なんです。

NOIKEのバス釣りは明るく楽しいバス釣りです。
あんまりカッコ付けんとみんなで楽しく釣りしようや〜
っていう感じですね。

各モデルのネーミングにも
そのソウルは受け継がれているのですが、
話が長くなりそうなので
また別の機会にあらためてお話しします。



一見ピースフルなイメージのロッドですが、
次回はそんなSEITENの知られざる
別の側面をご紹介したいと思います。

ではまた。
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by waterlettuce | 2009-06-18 02:15 | NOIKEの仕事

SEITEN その2

今日はSEITENのデザインについてお話しします。

SEITENのデザインをするにあたって
まず考えたのは、『デザインが主張しない事』。
デザイナーがよく言うデザインしないデザインというやつです。
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SEITENはデザインのカッコよさで買われるロッドではありません。

何となくカッコいいから買ってみて自分には合わなかったり、
デザインに飽きたりして中古屋さんに売られてしまうロッドにはしたくなかった。
折れるまでずっと使い続けてもらえる様なデザインにしたかったんです。

前回お話ししたように、
SEITENは比較的高めの年齢層を意識して作っているので
いかにもデザインしましたっていうようなものは
受け入れられにくいと思いました。

それよりは、最初はちょっと物足りないくらいで
使っていくうちにジワジワと気に入ってくるような
デザインを心がけました。

この辺のさじ加減はけっこう難しいです。
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デザイナーってプラスのデザインをするのは
手間はかかるんですけど割と簡単なんです。

どういう事かというと、
例えば物足りないデザインの色数を増やしてみたり、
立体的にしたり、テクスチャーをいれたりといった、
デザイン要素をプラスしていってまとめていくようなデザイン。

私たちがよく言う『足し算のデザイン』です。

それとは逆に極力要素を減らして
デザインを成立させる『引き算のデザイン』は
ちょっとのバランスが全体に大きく影響するので難しいです。

だけど足し算のデザインができないデザイナーに
引き算のデザインはできないんです。



私もデザイナーになりたての頃は
先輩デザイナーに嫌という程
足し算のデザインを叩き込まれました。

毎晩徹夜で何十案、何百案と
ひたすら足し算のデザインの
バリエーションを作るんです。

そういう訓練を繰り返していくうちに
どの部分を強調すればいいのか、
どの部分を引けば完成度が上がるのかっていう
デザインのキモが自然にわかってくるんです。

その段階にきて初めて本当の意味での
引き算のデザインができる様になるんです。

何でもかんでもシンプルにするのとはワケが違います。



そんな感じでSEITENはシンプルで主張し過ぎないという
デザインコンセプトで制作したのですが、
あまり研ぎすまされた緊張感のあるデザインにし過ぎると
NOIKEの商品としてふさわしくないものに
なってしまうんですね。

親しみやすくなるような、ちょっとしたユルさというか
デザインの隙みたいなものがないと駄目なんです。

それはお客さんが意識してわかるようなものではなく、
何となく肌で感じてもらうような部分です。

デザインというよりはアートディレクションの領域ですね。

私がデザインするNOIKEの全ての商品の
根底に流れている『NOIKEのノリ』の部分です。

私のデザインのテイストとかの表面的な部分ではなく
NOIKEというメーカーの方向性というかソウルの部分です。

次回はその部分のお話をしたいと思います。



今回のお話はデザインに携わる人からすれば
当たり前の話なんですが、一般的にはちょっとわかりにくい
専門的な内容だったかもしれません。
どこまで理解していただけるかわかりませんが、
NOIKEのデザイナーは何か色々考えとるんやな〜と
思っていただければありがたいです。

ではまた。
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by waterlettuce | 2009-06-17 01:51 | NOIKEの仕事

SEITEN その1

釣りビジョンの『ギアステーション』で
ともいちプロのSEITENの解説が放送されています。
皆さんもうご覧になりましたか?

各モデルのアクションなどの性能面に関しては
放送を見ていただければ良くわかると思います。

そして番組でもほんの少し触れられていた
SEITENのロッドデザインについて、
デザイナーの私からお話ししてみたいと思います。


かなり思い入れがあるので、ちょっと語りますね。



まずはSEITENのネーミングの由来ですが
これはともいちプロも番組で紹介した通り
『晴天』の『SEITEN』です。
青空の下で楽しくバス釣りをしようっていう意味です。

バスロッドのネーミングは
例えばハンティングを連想させる様な攻撃的なものや
動物などをモチーフにした強そうなものなど
カッコイイ系のイメージのものが殆どだと思います。

実は私も以前はそういった
『このロッドを使えばデカバスが釣れそうな気がする』といった
イメージに魅かれ、好んで使っていた時期があります。

バス釣りにはそういった気分が高揚する様な
感覚というのは大事ですからね。

なのに何故『晴天』?
カッコよさのカケラもない、のんきなネーミング。
こいつらやる気あるのか?と思われるかもしれませんが
NOIKEはバリバリ本気です!
本気と書いてマジと呼んで欲しいくらいです!!



現在バス釣りをしている人は
20代後半から40代前半の人達が多く、
その中でも熱心に釣りに行っている人は
30代の人が多いと思います。
NOIKEスタッフも俗にいうアラフォー世代が多いです。

この世代の人達は10年程前のバスブームを経験しています。
入手困難なルアーやロッドを必死になって追い求めていた時代が
あったと思います。私もそうでした。

そうやってレアな道具を使ったり、
新製品が出る度に試したりしていく中で
本当にいいものと悪いものを判断する目が
しっかりできている人達なんですね。

その人達に対して今までと同じ様な
アプローチでいいんだろうか?
これまでのカッコイイ系のネーミングは
実はちょっと恥ずかしく感じているんじゃないのか?
そんなふうに考えました。

NOIKEスタッフが気持ちを込めて作ったロッドだから
NOIKEなりの価値観を提案できる様なネーミングにしたい。
そして何より自分達が使い続けたいネーミングがいい。

そんな想いで決まったネーミングが『SEITEN』です。

ロゴの下には『GOOD FISHING. GOOD DAY.』の文字。
『いい釣りができれば、いい一日になる』っていう意味です。

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殺伐とした世の中だから
趣味の釣りの時ぐらいカラっと晴れやかに
楽しみたいじゃないですか。

NOIKEのバス釣りは明るく楽しいバス釣りです。
NOIKEらしいネーミングだと思うのですがどうでしょうか?


次回はSEITENのデザインについてお話ししたいと思います。

ではまた。
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by waterlettuce | 2009-06-10 01:10 | NOIKEの仕事