今まで3回に渡ってSEITENの
デザインに関してお話ししてきました。
ここまでの話でSEITENというロッドは
たまの休日にのんびりと釣りを楽しむロッドという
イメージを持っている人もいるかもしれません。
今日はそんなイメージを180度覆すような
SEITENの素顔についてお話しします。
NOIKEは比較的幅広い年齢層の人に
色んなフィールドで使いやすく、
価格的にも買いやすい商品を提供しています。
そんなNOIKE商品の中でもSEITENだけは
他社のハイエンドモデルに近い価格設定で
NOIKE商品の中で異質な存在です。
それは何故か?
実はSEITENは、
そのピースフルなロゴのイメージとは裏腹に、
バリバリのトーナメントスペックなロッドなんです!
トーナメンターがトーナメントで勝つ為に作ってます。
じゃあ何故トーナメントモデルの様なデザインにしないのか?
それは以前にお話しした年齢層の高い人をイメージして
デザインしたというのが一つの理由なのですが、
実はデザイナーにはもうひとつ別の狙いがあります。
予定調和な感じにしないというお話を前回しましたが、
まさにそういうことなんです。
例えば、
見た目が強そうな人がいて、自分自身も強さをアピールしている。
周りの人もあの人は強いと噂していて、実際闘ってみると強い。
一方で、
全然強くなさそうな、面白おかしい人がいるとします。
なのにいざ闘ってみると見た目とは裏腹に強い。
皆さんはどちらの人物に魅かれますか?
予定調和で強そうな人が強いより、
強そうに見えない人が実は強い方が面白くないですか?
その方がドラマがある。
SEITENが選んだのは後者の方です。
ロッドの性能に関して
NOIKEとしてはかなり自信があるのですが
あまりそれを声高にアピールしたくなかったんです。
それは実際に使ったユーザーが実感してくれたらいい。
SEITENがイメージしている年齢層の高いユーザーは
目の肥えた人達が多いと思ったので、
あえてこういう表現にしても
わかってもらえるんじゃないかと思いました。
スゴそうに見えて実は見かけ倒しな商品は
カッコ悪いですしね。
この時代になんでそんな方法でロッドを出すのか?
でもそれがNOIKEなんです。
NOIKEにはTOP50の竹内プロ、マスターズのともいちプロ、
そして去年京都チャプターで年間1位を取ったテスターの古川君がいます。
私の仕事はあくまでロッドの見た目のデザインで、
ブランクスやガイド等の部分は
彼らNOIKEプロスタッフの仕事です。
彼らがこだわり抜いて作り上げたロッドなので品質は確かです。
それは私も使ってみて実感しました。
特に竹内プロのタックルに関するコダワリは
ちょっと尋常じゃないです。
トーナメントの世界では趣味の釣りと違って
妥協は許されないですからね。
彼らが自信を持ってトーナメントで
使い続けることができるロッド、
それがSEITENの本当の姿です。
プロが使いやすいロッドは
一般の釣り人も使いやすいというのは
今や常識ですしね。
てるてる坊主は仮の姿。
その裏には別の素顔があるんです。
長くなったSEITENのお話も次回が最終回。
トーナメントスペックならではのデザインの部分についてお話しします。
ではまた。